テレビか何かでここのシュークリームが流行ってます!
みたいなのを一緒に見た犬飼君と辻ちゃん。
辻ちゃんがめちゃくちゃ食い入るようにその情報を眺めてるから
「食べたい?」テレビから辻ちゃんへ視線を移した。
「…はい。美味しそうですよね」
よほどシュークリームが気になるのか、視線をテレビに向けたまま、ポツリと独り言のように答えた。
(そんなに食べたいんだ)
「今から行く?」
「今日は定休日ですね」
「そうなの?詳しいね」
「……前から気になってたので……」
「だと思った。じゃあまた今度行こうよ」
「はい」
ようやく視線が合った。嬉しそうな顔がかわいい。
その顔をさせてるのがシュークリームだと思うと、ちょっと気になるけど。
みたいな…感じのやつ……。
辻ちゃんはケーキ屋さんで一人で買い物できるんだろうか……。
事前に買いたいもの決めてメモ渡したら買えるのかもしれない。
店内で女の子から声かけられたことがあって、一人で行くのちょっと苦手になってて
犬飼先輩を誘って買いに行ってたらめちゃくちゃかわいいな~!
「うーん…今日は〇〇(店の名前)かな?」
「……当たりです」
「やった♪」
みたいなやりとりもしてて欲しい。かわいい。
で、シュークリーム一緒に買いに行って
おいしそうに食べてる辻ちゃんを見てる犬飼君。
好きなものを渡さなくても、して欲しいだろうことをしなくても
そんなこと関係ないだろ、辻ちゃんは。
おれが、誰に、どんな態度をとったって、いつも「おれ」を見てくれるから。
そんな辻ちゃんだから、してあげたくなった。
言葉を聞いていたいって思ったんだよ。
おれの気持ち、わかるかな?
望まれたからじゃなく、おれが勝手にしてあげたいって思ったんだよね。
見返りは求めてないけど、できるなら。
ずっと隣にいてよ。なんだってしてあげるから。
かわいいのにしたかったのに、結局いつもの妄想になりました……。(どうして)
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