「二宮さんは恋愛とか興味あるんすか?」
「……ないな」
「そうすか……じゃあもういっこ。
二宮さんの年から見たら、17ってやっぱり子供だなって思います?」
「……おまえ 好きなやつでもいるのか」
「あーまあ、いますよ」(二宮さんですよなんて、言えねーけど)
「……そうか。まあ頑張れよ」
(……まったく脈ねーじゃん。そりゃそうか。あの二宮さんだしな~。
そもそも男だしな、おれ。つーか、答えもらえなかったな。まっ今ならまだ諦めつくか~)
近くに居ると諦めつかなくなりそうなので、二宮さんと少し距離をとるようになる。焼肉の誘いも断るし、ボーダー本部でも顔を合わせないようにする。今まで二宮さんと過ごしてた時間が空いて、暇だな~ってちょっと物足りない感がする出水君。ばったり本部の廊下で会って、嬉しいって思った自分に(ぜんぜん諦めれてねーじゃん、おれ)むしろ会ってなかったのが長かったせいで余計に嬉しいって思ったのがやばいなってなってる。最近、会わなくなったし、前の会話があるので
「忙しそうだな、出水。……うまくいったのか?」
「いやーまあ、おかげ様で?」(ってことにしとけばいーか。(誘いを断るのに)ちょうどいいし)
二宮さんが出水君を見かける度、太刀川さんと居る。(二宮さんの年から見たら~)の出水君の台詞を思い出して、もしかして太刀川か?いや、まさかな。よりによってあいつはねえな。って思いながら、太刀川さんの話を楽しそうにしてたり一緒に居て楽しそうにしてたりしてる所も見てるから、それ思い出してイライラし始める二宮さん。「……チッ」
それから、また久しぶりに出水君に会って(出水君は、まだかよおれってなる。(諦めきれてないやつ))
出会いがしらにいきなり
「おい出水。ないとは思うが太刀川か?」ってちょっと低い声で聞く。
「ええ~いきなりなんのことっすか?」
「前にうまくいったと言ってただろ」
「え!?」
(マジか。それで太刀川さんに行きつくの何でだ?やっぱ二宮さんおもしれーな~。相手が男なの気にしねーんだ?…………太刀川さんにはわりーけど、ちょっと試してみてもいーかな)
「いやー色々ありまして」って出水君が言ったところでピクっってなる二宮さん。
「あいつはやめておけ」言い捨てて去ってく。
(あらら……行っちゃった。なんもわかんなかったな~。まあいいか。……いいのか?)
出水君が今まで自分と過ごしてた時間を全部、太刀川と過ごしてんのかってイライラする二宮さん。「……チッ」(よりによって太刀川の野郎かよ)ここで一緒に焼肉したり出かけたり、二宮さん二宮さん!ってしてる
出水君を思い浮かべる二宮さん。さらにイラつく。
太刀川さんが女の子と仲良さそうにしてる所を目撃してまたイラつく二宮さん。
「おい 出水はどうした」
「出水がどうかしたのか?はは~ん。さては告白でもされたか」
「なに言ってんだ。付き合ってんのはお前だろが」
「お?そういうことになってんのか~?」
「チッ」って舌打ちを残して去ってく二宮さん。(太刀川じゃ話にならねえ)
出水君の所に出向いて
「出水、もう一度いうが あいつはやめておけ」
「……またその話っすか?もういいっすよそれは」
(時間経ちすぎて訂正する機会を失ったので、諦めついたら言えばいーかなくらいに思ってる)
出水君の腕をつかみながら
「よくねえだろ。おまえ大事にされてんのか?」
「え~と……」なんて答えたらいいか解らないのでちょっと困った反応する。
(この前からやけに気にしてんな~。そうやって期待もたせんの、何回目だよ。いや、勝手に期待してんのがわりーんだけど。つーか、やっぱり今いっといた方がいいか~いやでも何て言ったらいいか悩むな……。試そうとするんじゃなかったな。)って困った顔で色々悩んでるからほらみろ。って二宮さん誤解する。出水君を掴んだ腕に更に力を込めて「あいつはやめておけ」する。
「じゃあ誰ならいいんすか?」
「…………」沈黙の後、出水君の目をまっすぐ見つめて
「…………俺にしとけ」
「……っ」(いやいやちょっと待てよ。聞き間違いじゃねーなら俺にしとけって聞こえた気すんだけど)
「二宮さんっておれのこと……その、そういう意味で好きなんすか?」
「つまりはそういうことだ」
この落ち何回も使いそう。つまりはそういうことだ!!!(好きってことです)まあ、あとは「あいつはやめておけ」で出水君が反発して揉めて「二宮さんには関係ないでしょ」したり「(恋愛)興味ないって言ってたじゃないすか」したり「相手が太刀川さんだと思ったからでしょ」とか言ってて欲しい。かわいい。
出水君と太刀川さんが付き合ってるって誤解してるから、久しぶりに会ったのに「この前太刀川さんが〜」って話を振ろうとしたらめちゃくちゃ機嫌悪くなる二宮さん。聞きたくなくてすってどっか行っちゃう。なんか怒ってたな。せっかく会えたのに……って違うだろ。はあ〜〜いつになったら諦めんだよおれは。…………少しくらい話してくれたっていーじゃん。ってなる出水君。
すって去ってたのはいいものの、太刀川の名前でイラついたけど出水とは話したかったな。って思ってる二宮さん。いきなり太刀川の名前出しやがってって少しイラっとするし、出水君の顔見れてちょっと嬉しかった二宮さん居て。戻って出水君捜しに行くのも良いな~その時に隣に太刀川さん居て欲しい。
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